広義では、その身を守るための考え方を指します。
その護身術は大前提として身体作りがしっかりされていること、ひいてはしっかりとした栄養を身体に入れないとダメであることは言うまでもありません。
例えば年齢身長別でみた適正体重以下の方で運動もあまりしていない人がいたとします。
毎日特に食事にも気をつかわず、カップ麺など偏食が多かったとして
いざという時に護身術を学びたい、となったら
まず我々は日頃の食事から変えて行きましょうとアドバイスするかもしれません。
例えば、純粋にいざとなったら筋力は必要です。力はいらない、何て言う護身術は嘘っぱちです。
“最低限の”力が必要ですし、時として純粋な「力」のみで抜け出せる場面もあります。
そのためには栄養面では日頃からタンパク質を適度に摂取することが大事ですし
また継続して身体を動かすにはグリコーゲン(糖質)が必要ですよね。
また、緊急時は護身術を使いながら自分が逃げることも考え、どうやって助けを呼ぶのかなど常に思考しなければなりませんよね?
そこで多く使われるのは脳に必要なブドウ糖です。
詳しくは後述していきますが、栄養を侮ってはいけません。
日頃から意識できる自己管理という面での護身術として、今一度ご自身がしっかり栄養を取れているか振り返ってみましょう!
目次
- ○ 護身術以前!健康に大事な栄養素
- ○ 護身術を習得してく上で必要な栄養素
- ・タンパク質はどこから摂るの?
- ・タンパク質の摂取量とは?
- ・プロテインのおすすめ摂り方
- ・タンパク質以外にも必要なもの
- ・タンパク質の摂り過ぎも良くない
- ○ いざという時に必要な栄養素
- ・ブドウ糖の摂り方
- ・ブドウ糖は摂取し過ぎに注意
- ・ブドウ糖以外にも必要なもの
- ○ テクニックや体力だけじゃない!
護身術以前!健康に大事な栄養素
まず我々が毎日の生活で必要な栄養素をみていきましょう。
これは一般にも言われている健康に必要な栄養素です。
三大栄養素と言われる
《タンパク質》《脂質》《炭水化物》
そしてそれらの働きを助ける
《ビタミン》と《ミネラル》
などこれらをバランスよく毎日の食事から補給することが大事です。
これらを一日3食しっかり摂り、毎日続けていくことがまずは健康な身体づくりのスタートです。
それぞれの必要な量やどのような食べ物から取るのが良いかなどはここでは説明しきれないので割愛しますが、ネットで検索すれば多く見つかることでしょう。
では次に、護身術をトレーニングする上で重要な栄養素はなんでしょうか?
護身術を習得してく上で必要な栄養素
身体を構成する栄養素をどれが一番大事!と定義することは難しいですが
これだけは欠かせないというものを1つ上げるとするならば《タンパク質》になるでしょう。
なぜか?
それは筋肉を構成する主成分がタンパク質であり、運動の働きを助けるものはたんぱく質がさらに分解されたアミノ酸であるからです。
なぜタンパク質が必要か?
例えば女性対男性となると、そもそもで身体の作りからして筋肉量に差があるのは避けられない事実です。
護身術のテクニックのみで緊急事態から脱出することもできなくはないかもしれませんが、“それは状況による”というとても曖昧で運任せなものになってしまいます。
生き残る確率を上げるには、相手が自分よりも筋肉量が上回っているかもしれないという前提のもと行動していくのが護身術の考えにおいては重要です。
もちろんゴリゴリマッチョになりましょう、というわけではありません。
男性も女性も標準より少し筋肉量があるくらいが最低限の理想です。
相手と差があることを受け入れ、まずはその差を少しでも埋める。
その為にまず栄養面ではたんぱく質が要となります。
タンパク質はどこから摂るの?
たんぱく質は主に、肉・魚から摂取できます。
また、豆腐や納豆などの大豆食品や卵からも多く摂れます。
動物性タンパク質や植物性タンパク質などもっと詳しく分類はあるのですが、ここではタンパク質と総称します。
割合としては少ないですがご飯やパンにもタンパク質は含まれていますし、意外にパスタなどの麺類にもタンパク質は豊富です。
まずは日々の食事から摂取していく事を心がけましょう。
しかし、忙しい方や仕事の時間がシフト制で3食摂りづらいという方もいると思います。
そんな方には、栄養補助食品のプロテインをおすすめします。
プロテインというとマッチョな人やアスリートが飲むイメージですが、最近では多くの人が健康食品として飲まれていますし、コンビニ等でも気軽に購入できるようになりました。
また、プロテインももともとは食べ物の栄養からタンパク質を取り出したものですので、余分なものが入っていないと考えることができます。
日本人はただでさえ毎日の食事にたんぱく質が足りてないと言われていますので
毎日少しでもいいのでタンパク質を摂取する意識が大事です。
では、どのくらい摂取するのが良いのでしょうか?
タンパク質の摂取量とは?
厚生労働省が出す摂取量の目安は
「日本人の食事摂取基準2015」によれば、一日あたりのタンパク質平均必要量は成人男性で50g、成人女性で40gと定義されています。可能であれば成人男性は60g、成人女性は50g摂ることが推奨されています。
ただこれは平均である点にご注意下さい。成長期の身体や妊婦、また骨格や体重量においても変わってきます。
一般に、普通の人が生活する上で維持するのに必要なタンパク質量は
《体重の数字×1g》
と言われてます。
例えば体重50kgの女性だとすると
50×1g=50g
という感じです。
50gとは
牛肉で換算すると300~400gのお肉を食べることによって得られる量です。
これは説明した通り、その体重を維持するために必要な量となります。
では次に筋肉量を増やすために必要な量についてです。
《体重の数字×2~3g》
先ほどと同じく体重50kgの女性とするならば
50×2g=100g
となりますね。この数字、実は結構大変です。
毎日摂ろうと思ったらかなり意識して摂取する必要があります。
なのでそういう方のためにプロテインがあったりするのですが、もちろん絶対摂らなくてはならないものではありませんので、まずは体重×1gを目標に始めてみましょう。
一応筋肉をつけていざという時のために備えておきたい!という人のためにプロテインについても簡単にアドバイスしておきます。
プロテインのおすすめ摂り方
メーカーなどの紹介は今回取り上げませんが
粉末やドリンクタイプで大半が売っています。
味や1回あたりの計量の差はあれど
【一日1回】は摂取するようにしましょう。
一度に吸収できる量は30~50gと言われていますのでその目安くらいが良いです。
特に活動が始まる朝に取るのがおすすめです。
そして護身術のトレーニングや筋トレを行う日があればその運動後に更に摂取しましょう。
【一日2回】は摂っても問題ありません。
よく、たくさん飲むと太るのでは?
という声を聞きますが
それは運動もせずにただ摂取のみを続けたらそのリスクはありますが
タンパク質はその消化吸収にカロリーが使われる割合が高く、またタンパク質そのもののカロリーはそこまで高くありません。
また反対に、ゴリゴリマッチョみたいになるのでは?という心配も女性の方から多く寄せられますが
そんなことはありません!笑
ムキムキになるほど摂取するにはそれ相応の量の摂取と管理がないとできないですし、女性はホルモンの関係上男性よりも筋肉はつきにくいと言われております。
ムキムキになるためにはかなりの努力が必要ですので通常の健康的な範囲でしたら心配ありません。
プロテインにもホエイ、ソイ…など種類がありますがここでは割愛させて頂きます。もっと知りたい!という方はお問い合わせよりご質問ください!
タンパク質以外にも必要なもの
補足として説明します。
タンパク質が重要であることはすでに説明した通りです。
最優先としてはタンパク質を摂取しましょう。
ただしタンパク質をしっかり吸収させるにはその吸収を助ける他の栄養素が大事だったりします。
吸収を助ける《糖質》《ビタミンB群》《マグネシウム》などなど
それらをサプリメントから摂るのも良いですが、やはりバランスの良い食事からしっかり摂ることもタンパク質の摂取と同じく大切です。
これらの詳細は今回は省略しますが、タンパク質のみ摂っていれば問題ない、というわけではないのでその点を認識しておいて頂ければ問題ありません。
タンパク質の摂り過ぎも良くない
一度に吸収できる30~50gを大幅に超えて多量に摂取したりすると、下痢を起こすこともあります。
また消化吸収には当然臓器への負担がありますので必要以上の摂取は肝臓や腎臓への負担が大きくなります。
また、いくら筋肉をつけたいからといって摂り過ぎてはカロリーオーバーになってしまうので注意しましょう。
初心者の目安は体重×1~2gが丁度よいです。
あくまで足りてない日々のタンパク質を補う、というところから始めるのがベストです。
いざという時に必要な栄養素
日常で摂った方が良い栄養素については前項でご説明しましたが、
ではいざという時の緊急事態で必要な栄養はなんでしょうか?
勘違いしないでほしいのは、緊急事態で急いで摂取しろっ!ということではありませんのでご注意を…
もしもの時に必要な栄養、それは・・・
【ブドウ糖】になります。
ブドウ糖は主に糖質から消化吸収されて脳にエネルギー源として補給されます。
そうです、万が一の時にフル活用するのは身体だけではなく脳にも同じことが言えます。
例えば
万が一の状況に陥ったときに
・すぐに逃げることができるのか?
・背中を向けて大丈夫なのか?
・助けを呼べる状態なのか?
・どういうルートで逃げられるのか?
同伴者が怪我をしてしまった時
・負傷部位はどこなのか?
・出血状態は?
・助けをすぐに呼べるか?
・安全確保が先か制圧が先か?
などなど、これらをもしかしたら相手と闘いながら考える必要があり、判断しなければならないかもしれません。
これが栄養不足で頭がボーッとしている時に起きてしまったら、それだけでもかなり疲労するでしょうし、生存確率は下がることでしょう。
ブドウ糖の摂り方
ブドウ糖はタンパク質と違い、意図的に摂取する必要はそこまでありません。
というのも、お米やパンなどの糖質から消化吸収を経てブドウ糖は脳に送られますので、日頃の食事をしっかり摂っていれば特に問題ありません。
あるいはどうしても意図的に摂りたいという方は
薬局などでもブドウ糖単体で販売していますので
疲れて頭がボーッとしている時や仕事帰りや学校帰りの前などは摂取しておくのも良いでしょう。
ブドウ糖は体内に蓄積しておくことはできないと言われています。
なので適宜食事から摂取する必要がある栄養となります。
ブドウ糖は摂取し過ぎに注意
ブドウ糖が脳に良いからといって摂取し過ぎるのは良くありません。
取り過ぎは高血糖になることもあり
それが原因で肥満などの体重増加の原因や糖尿病などに繫がる恐れもあります。
何事もバランスが重要というわけです。
ブドウ糖以外にも必要なもの
脳のエネルギー源がブドウ糖であることは分かりましたが、もちろんそれだけで構成されているわけではありません。
その他にも必要なものを補足として説明します。
《タンパク質》
実は脳の中の神経伝達物質として使われています。筋肉だけでなく脳の中でも必要な栄養素です。
《ビタミンB群》
脳の働きを円滑にしているビタミンB群は、ホルモンの生成に役立ちます。特にセロトニンやドーパミンが不足すると思考能力が低下したり集中力が低下するといったことが起きやすくなります。
《鉄分》
鉄は全身に血液を送るために必要な栄養素。これらが不足すると脳にもしっかりと酸素を送ってくれなくなり思考能力や集中力の低下の原因となります。
《脂質》
脂質はストレスに対するホルモン分泌を促す作用があります。護身術ではある種ストレス環境下にさらされるため、実は結構重要だったりします。不足するとストレスを感じやすくなったり脳の機能の低下にも繋がります。
テクニックや体力だけじゃない!
いかがでしたでしょうか?
護身術はテクニックや知識だけが取り上げられがちですが、大前提として
健康であること≫身体づくりがされていること≫思考能力があること
これらが重要であることは当たり前という認識からなかなか説明してくれません。
日頃から意識できることは巻き込まれない考え方もそうですが、
【緊急事態でもご自身の体がフル活用できること!】
【緊急事態でもご自身の脳がフル回転できること!】
これもかなり大事な要素となりますので
今日ご紹介した栄養素を少し意識して摂るようにしてみて下さい。
護身術のトレーニング以外にも、日常で意識できることの一つは栄養補給も含まれますので是非参考にしてみて下さい。
皆様の健康と心身の安全を自知護身は応援しています。